ぜん breath X

入口と出会い

最初に展示会を開いた時に「10年できれば…」と公言していました。そして今回はその10度目の秋の展示会。正直こんなに続けられるか自信はありませんでした。今年は気分も落ち込んでいて、ぎりぎりまで本当にできるか不安だったし、場所も期間もとれなくて何度も中止が頭によぎりました。

それでもなんとか自分を奮い立たせて開催して、訪れる人たちに元気と力をいただきました。本当にありがとうございました。そしてここまで続けられたのはお陰様であることをしみじみと感じた10回目の記念開催でした。

入口前の壁面。前回の住人の女の子やトンボ、蝶、カワウソ(?)などが前を通る人の目を引いた。
カワウソの体にぶら下げたのは、数年前からいたワイヤーの魚たち。今回は体の中に鈴を入れて登場。この魚に意外と感心する人たちが多い。

右のアレンジの花は知り合いがこの空間に似合うように花屋で作ってもらったものをいただきました。

空間内。お馴染みの看板の上にぶら下げたのはホオズキ。この中にも小さな鈴を入れて揺らすとチロンチロンと鳴った。

意外なものから音が鳴ると人は驚く。些細なことですが、日常や既成観念から一瞬でも抜けだせたらいいですよね。

この年は自宅のある町で募集していた餅米の稲作に参加しました。例年にない豊作で大地の恵みと食べることの有り難さ、尊さを改めて感じる年となりました。その収穫した実りの稲を入口に吊るし、手作りの土鈴を横に並べ吊るしました。キノコ形の土鈴は音こそ悪かったのですが、「可愛い」という声もありましたね。カゴを編むための乾燥した植物の蔓につけると、引っ張ればゆっくりと揺れ弾みました。
入口壁面の女の子と会い、音に触れて空間に入って行く……。

チャリチャリ、チリンチリン、カラカラン……

出会いはどこにでも転がっています。ほんとうに不思議な縁というものがあります。この空間に偶然入ってきて話していく人、毎年訪れて下さる方、子供たち…時間は過ぎて、子供たちは大きくなり、私は変わりなくここでもがいている。ここに足を踏み入れる人の数だけ、空間は無数の表情を見せてくれます。やがて静寂が戻ると、また眠りにつき。誰かが訪れる度に違った表情で目覚めるのです。
初回の展示会で準備を手伝ってくれたAさん。当時の女子大生も今やお母さん。カメラ好きの女の子(赤ちゃん)でした。
小さい子は怖がったりするけど、この子は好奇心旺盛な男の子でした。ちなみに左は家族じゃありません、初対面です。

前回から置いた手動汽車はやはり子供に人気でしたが、メンテナンスが大変でした。

初めて会った時は小学生だったYとS。中学生になって初対面の子供たちの面倒をよくみていました。昔の暴れん坊の面影も薄くなり、すっかりお兄さんになりました。子供たちはそこにあるもので、変な遊びを考える天才です。汽車にぬいぐるみを乗せていたMちゃん。まだまだ子供だね。
バランスボードに挑戦するJ君。大人もそれを見ていて皆やってましたが、子供の方が覚えが早いね。もちろん重心が低いせいもあるけど。チャレンジ精神は大人も負けてないよ。負けられん!
空間内に置いた大きな箱(段ボール)と紙屑。子供たちがもぐれるようにしてあったのですが、最初遠慮がちに見ていた子供も、慣れてくるともう大変!まるで嵐のように走り回り、私に紙屑をぶつけてきます。手を引っ張り、飛びつき、やりたい放題…。まるで紙屑で雪合戦をしているような大騒ぎでした。初めて来た子も遊び相手を見つけたとばかりに息が切れるまで遊んで行きました。おい。ボーダーシャツを来ていた男の子、暑くなって服を脱いで、そのまま忘れて帰ってしまったぞ。
子供たちの相手役もしたYとS。もともとは同じ小学校の友人だったが今は違う中学に進学。この年はすれ違いでなかなかお互い出会えなかったけど、最終日にようやくご対面。久しぶりの再会だったようです。

なぜVサインかというと、このHPに載せろとの希望で撮影しました。

面白い奴らです。また遊びに来いよ〜。

今回も色々な出会いや再会がありました。遠くから忙しい中、足を運んでくれた皆に感謝です。

ありがとうごさいました。

空間の風景へ進む

ホームに戻る


ぜん X おまけ庭ギャラリー

〜我が家の庭で〜

10度目の展示会を終えてまもなくして、空間の住人たちの一部を我が家の庭に飾り付けました。

9度目の後は飾らなかったら、近所の人から「今年は飾らないの?」と聞かれました。

参加した稲作で収穫した餅米を知人に振る舞おうと、「どら猫やのお茶会 第二弾」を開催。二階を開放して初めて栗おこわを作って食べていただきました。見た目はともかく、それなりに好評でした。色々な方が集まって、不思議なお茶会となりました。

6年余りを暮らした貸家も今回でさよならです。近所で銀杏の葉を集めて最後の憂愁の美を飾りました。ありがとう。

クリスマスの頃、帰宅すると門の前に見知らぬ男性が立って携帯電話のカメラでこの庭を撮影していました。「こんばんわ」と声をかけると。「他の飾りと違って面白いですね」と笑って言って去っていきました。